Planar T* FE 50mm F1.4 ZA(SEL50F14Z)というレンズについて

海外出張などをこなしてたら、あっという間に月日が流れていました。 

今回のレンズは別に新しいレンズでもなんでもないんですが、ちょっとこれはやっておこうということで。早速始めましょう。

 

 これは何?

 SONY αEマウント用の単焦点レンズです。直近の価格だと17万円前後といったところでしょうか。

お手軽とは流石に言いにくいものの、価格に違わぬ素晴らしい描写をしてくれます。

(ただし、一部のロットでは製造上の問題があったようで無償修理勧告が出ています。新品の最新ロットや対象外のロットでは問題ないようです)

どんなレンズ?

 焦点距離は至って普通の50mmです。レンズ構成はPlanar型。ただし、公式HPに載っている構成図を見てみると、後群に補正系が追加されているようで、一見しただけではほんとにプラナーか?と思ってしまいますが、前群はちゃんと(?)プラナー型なのでこれで良いのでしょう。

実写

 更新までにずいぶんと時間を要してしまったため、作例のストックは結構たまりました。(購入自体は雪も残る冬のことでした)今回の撮影地は、東京、喜多方のニカ所です。時期順におっていきます。

 

 まずは伝統ある蔵の入り口で一枚。寛政2年ということは、今から340年ちょっと前のこと。流石ですね。f2.5まで絞っていますが、恐るべき解像力ではないでしょうか。のれんの質感もよいですね。

 

こちらは、地元の豪族(言い方が合ってるかはわかりませんが)のお屋敷にあった、手延ガラス。今となってはこのガラスを作れる職人さんが居ないとのことで、割れてしまったら大変ですね、なんて話をしていました。ちなみに、この建物は構造的にも非常に頑丈で、先の東日本大震災も無傷で耐えきったとのこと。昔の職人の腕は素晴らしいですね。このショットは開放での一枚。ボケのなだらかさはこのレンズの優れた特徴といえるでしょう。

再び酒蔵です。この地域には本当に酒蔵がたくさんあって、美味しいお酒がたくさん作られています。残念ながらこの日は車でしたので、熱燗で…とはいけなかったのが悔やまれます。こちらも開放です。どんな表現が適切なのかわかりませんが、有機的な感じがします。

ここからは東京です。あるカフェでの一枚ですが、上の写真同様ガラスの描写がとても美しいですね。開放での一枚ですが、ピント面とそれ以外がとてもはっきりしていてそれでいて嫌味がない印象です。

こちらも東京です。少し絞った一枚ですが、シャープさが向上し、木目まではっきり認識できます。周辺減光も改善していますが、撮影場所がそもそも暗所なのでわかりにくいですね。

 

ということで、久しぶりにレンズレビューでした。50mmという使いやすい画角に加え、描写も抜群に良いこのレンズは万人におすすめできると思います。APS-Cのαだと少し長くなってしまいますが、フルサイズαならば買って損はない、むしろ買うべきだと思います。唯一の欠点は大型であることくらいでしょうか。ただ、大型化の流れは他のメーカーでも見られることなのであまり気にすることではないかも知れません。